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女工哀歌 -CHINA BLUE-
前田です。
女工哀歌 -CHINA BLUE-という映画を観ました。だいぶ前に予告編を見て気になったもののすっかり忘れてたのを偶然DVDで見つけたので。
映画のサブタイトルに使われている『CHINA BLUE』とはいわゆる青磁色のこと。前世紀の輸出の象徴だったブルーの磁器は今やデニムのジーンズに取って代わられた、というわけです。
まず思い出したのは、スポーツ用品メーカーのアジアでの児童労働問題による不買運動。ナイキは問題の工場との契約を打ち切り生産を他の工場に移したが根本的な解決には至らなかった、一方で地域に宿舎や学校を建てて生産者のQOL向上に積極的に協力したメーカーもあった、というような話で経営やCSRの話でよく聞きました。
この映画の全体的な感想をひとことで言えば「中国の経済発展のダイナミズムと女性のたくましさを感じる作品」でしょうか。
主人公の少女はジーンズ工場の糸切り係としてただひたすら糸を切る毎日。しかし、とにかく悲壮感がないというか、ハードな仕事以外は休憩の合間を縫って遊びに行ったり友人の恋人の話など普通の少女の日常を描いていることもあり、少なくとも未来は暗くないことを予感させます。
すごく個人的な視点で言うと、それだけやればいいっていう仕事はある意味地獄だけどある意味幸せかもしれない、と思います。それは自分のためではなく人のためにこそできることで、家族に仕送りをするために死ぬほど働きジーンズの山の中で眠っているのがとっても気持ち良さそうでした。
そしてそんな純粋な少女達が「こんな大きなズボン誰が履くんだろう?」と疑問を持つその相手は、余すところなく世界各国に資本主義によるグローバリゼーションを推し進め冨をかき集めてブクブクに太ったアメリカ(人)というわけです。
少し前に金融危機の反省について書かれた記事を読んで、「GREED(強欲)」という単語が印象的でした。個人的にスポーツに精を出しているのですごく感じることですが、余計なひと口が余計なウェスト1cmにつながるわけで、経済活動も同じです。企業の利益追求は否定しないし必要なものは取っていい、ただ不要なものまで根こそぎ取るのは強欲だってことです。重要なのは足るを知るってことだということを考えさせられました。
この映画に出てくる少女達はボロボロの服を着ているわけでもなければひどく痩せているわけでもなく、ごくごく普通の女の子です。今は全く立場が異なる2つの国だけど20年後にこの少女達がブクブクに太ったオバサンになってないことを祈りたいと思います。
(C)SRを意識すること
2009.01.20 - 地域/SR
昨年末から「企業とNPOのためのCSR講座」に参加しています。
12/9に第1回、1/8に第2回、2/23に第3回目が予定されており、イベントの模様については主催者の一人である明天・貝沼さんのブログを見て頂くとして、この(C)SRという考え方、とても興味を持って見ています。
僕がCSRという言葉をはっきりと認識したのは恐らく、大学生の頃からずっと読んでいるWiredVision(当時はHotwired)の中で2007年から始まった藤井敏彦さんの「CSRの本質」という連載を読んでのことだったように思います。
今でもよく言われているように日本のCSRはコンプライアンスや環境保護のイメージが強く、僕もそういう印象だったのがちょっとずつ面白いなと思うようになり、ここに来て最近はちょこちょことウェブサイトや本を漁って勉強しています。
ここまで来てやっと理解したことですが、(C)SRを僕なりに言えば「自己の存在意義との闘い」だと思っています。さらに言い換えるとそれはどのように自己/自社のアイデンティティを確立するかということではないでしょうか。
創業して4年、改めて考えに考えて言葉にした企業理念として、「アイデンティティの永続的追究」を掲げたこともあり、それはとても示唆に富んだ考え方でした。
なぜ環境保護を推進するのか?なぜ要職の男女比率を考えるのか?当たり前ですが、「企業規模に従って(=余力があるから)」「それを指して周りからあれこれ言われるから」ではありません。しかし、そうではないと分かっていながら明確な答えを持っていませんでした。
この記事内で(C)SRの(C)をカッコ書きにしているのはわざとですが、「SR」の部分、これを日本的な押し付けの義務感ではなく、主体性を伴う責任である、さらにそれは特別に“CSR活動”だと区別されないごく普通の事業活動の中で行うものである、と考えると様々な企業活動の見え方が180度変わりました。
例えば環境問題とトヨタで言うと、トヨタの基本はクルマを作る企業である、今のクルマにはオイルが不可欠である(→オイルは近いうちに枯渇する/価格が高騰する)、環境問題の中心にあるのもクルマである(→環境志向が一般的になる/法的にも規制と優遇が進む)となればトヨタがエコカーに取り組むのは極めて合理的な戦略です。
プリウスの世界的なヒットは商売として読みがいいとも言えますが、自動車メーカーとしての生き残りを賭けた本気の勝負だったとも言えると思います。それがもしギリギリ環境基準をクリアできる程度の取り組みだったとしたらこれほど成功してはいなかったはず。分かりやすい企業や分かりやすい例が取り上げられがちですが、トヨタで言えばプリウスに力を入れること自体がトヨタにとっての(C)SRなのだと思います。
日本企業には「売り手良し、買い手良し、世間良し」の三方良しを体現している企業も多く、昔からあった考え方だと再認識しましたし、個人的にCS/ESは断片的な気がしてあまりピンと来なかったのですが、それらも(C)SRの一部だと考えたらしっくり来ました。
SRに対する意識は企業やNPO、その他の様々な組織も含め社会の中で意思を持って活動する存在にとってその存在意義への意識につながり、その答えを考え続け、情報開示も含めた具体的な行動に表すことがSRそのものであり、それが巡り巡って利益や持続的な成長につながるからこそ今から(C)SRを果たすべきなのだと。
そこまで言うと何だか大袈裟ですが、「想いや理念に基づいて、世の中のためにやりたいこと、やるべきことを徹底的に追求すればきちんと認められる」(第2回講座のIIHOE川北さんが言う『CSRはきちんと儲かる』という言葉が印象的でした)、それが分かるだけでも(C)SRを勉強する価値はあると思います。
まだまだ(C)SRを果たしているとは言えないレベルですが、デザイニウムとしては地域の中で人と情報のハブになるであろう地域SNSや、母校であり世界から会津へ人が集まる会津大学へのコミットメントをさらに具体化していくつもりです。また、簡単なCSRレポートも作って公開したいと思います。

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