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  • 執筆者の写真デザイニウム

ARとは?ARとVR、MRとの違いは?

更新日:2023年4月25日

ARとは?


ARとは「Augmented Reality」の略で、一般的に「拡張現実」と訳されます。ARは、スマートフォンやARスマートグラスを通して、目の前の風景や物に対してデジタルコンテンツ(動画や画像、CGキャラクターなど)を重ねて表示することで、現実を拡張するものです。 ARとよく比較される言葉としては、VR(仮想現実)やMR(複合現実),などがあり、これらをすべてあわせてXRと呼ばれたりもします。

わかりやすく説明するために、ARをつかった事例をご紹介します。






ARを活用した事例

ポケモンGO

2016年にNiantic社よりリリースされ、世の中に「AR」という言葉を広めたゲームです。世界中にポケモントレーナーが現れ、スマホゲーム業界に革命をもたらしました。世界150カ国以上で合計10億回以上ダウンロードされ、リリースから4年経った現在もその人気が続いています。



IKEA PLACE イケアの家具を自宅やオフィスに実寸で設置したように表示できるアプリ。設置したい部屋の床をスキャンし、アプリ内で商品を選んで設置したい箇所に画面上の商品を移動させることができます。部屋に置いたときの実際のサイズ感だけでなく、他の家具との色合いやバランスなども確認できて良いですね。




NTT Docomo 「ARクラウドで実現する未来の生活スタイル 様々なセンサーから取得した情報から現実世界のデジタルツイン(サイバー世界)を作りあげ、AR/MR端末でその世界を覗き込むという新たな体験を可能にした展示です。AR/MR技術によって変化していく未来の生活の一部を体験できるコンテンツをつくりあげています。弊社も技術協力をしています。弊社も技術協力しています。



自撮りアプリ「スノー SNOW」「Snapchat」

「SNOW」は全世界で2億人が愛用しているスマホのカメラアプリで、いぬやネコになれる「顔認識スタンプ」や盛れる自撮りアプリとして人気が出ました。現在はARスタンプ他撮り機能も充実しています。 「Snapchat」も同じくARフィルタで人気が出たスマホアプリです。他アプリとの違いは、送った写真が相手が開いてからすぐに消える仕様が人気です。見て欲しいけど保存はされたくない、そんな一瞬をシェアできるアプリです。

Google Maps -ライブビューAR道案内機能

Google Mapsのライブビュー」とは、Googleマップの徒歩ナビゲーション利用時に、スマートフォンのカメラでとらえた周囲の映像へ案内用の矢印などを重ねて表示できる機能です。 実際の景色を見ながら矢印に従って歩いて行くことで目的地へ向かいやすくなり、2019年より提供されています。現在は目的地に大きなピンが表示されて、地下鉄を出てすぐに方向がわかったり、自分の位置からの距離も分かるため旅行中などにオススメのとても便利な機能です。またGoogleは、2021年5月に開催されたGoogle I/O 2021にて、は屋内でも物体の正確な位置や配置がわかる「屋内ARナビ」が2021年6月から東京で使えるようになる予定だと発表しました。大型商業施設や駅の構内といった迷いやすい屋内、空港やショッピングモールなど最もナビが難しい場所でも利用できるようになります。



このような有名アプリ以外にも、ARでできることがたくさんあります。たとえば街中やレストランなどで広告の付加情報として利用したり、商品や物に付加情報を表示させて日常にエンタメ感を出して楽しむことなどもできます。以下は、弊社のR&D(研究開発)で制作したARコンテンツです。



これらのAR事例は、どのような違いがあるのか上記の事例を例にあげながら、もう少し詳しくARの種類についてご説明します。



 

ARの認識方法の種類


ARには、大きくわけて3つの認識方法があります。

1.ロケーションベースAR(位置情報型AR) ロケーションベースARとは、自分のデバイスの位置を取得することで、それに応じたデジタル情報をカメラを通して映る現実世界の情報に合成して表示する技術です。位置情報の特定にはGPSや前後の傾きを特定する加速度センサー、向いている方位情報を特定する電子コンパスなどを利用することから位置情報型とも呼ばれ、地図などのナビゲーションサービスや観光情報などを提供するサービス等で多く活用されています。 活用事例 「ポケモンGO」がそのうちの一つです。またARアプリの先駆者と呼ばれたiPhoneアプリの「セカイカメラ」をはじめ、Pokémon GO」の元となった「Ingress」や「ドラゴンクエストウォーク」などもロケーションベースARと呼ばれます。 2.ビジョンベースAR(画像認識型AR)

ビジョンベースARとは、カメラなどで取得した画像を解析し、情報を表示する技術のことです。「マーカー型」と「マーカーレス型」の2種類に分類されます。

・マーカー型AR マーカー型とは、現実世界に設置した特定のマーカーを認識することで付加情報を表示できます。

例)


 ・マーカーレス型AR マーカーレス型とは、特定のマーカーを必要とせず、目の前の平面を認識し、付加情報を表示させる技術です。広告や商品パッケージなど、企業や商品のプロモーションにも幅広く使われています。

マーカーレスAR(ARKit、ARCore) 例)写真撮影アプリ「SNOW」のように、人の顔を認識・判別し、犬や猫の耳のようなさまざまな情報を付け加えるものです。また、「ポケモンGO」はロケーションベース型でもありますが、こちらのマーカーレス型も含まれます。




3.SLAM(スラム)

SLAMとは「Simultaneously Localization and Mapping」の略で、自己位置の推定と環境地図の作成を同時に行う技術のことです。カメラに映し出される映像やセンサーの値などをリアルタイムに処理することで、自分の現在地を予測しながら周辺の地図を作成していくことができます。SLAMによって、特定のマーカーがなくても床や壁、障害物などを検知することができ、3次元的に空間処理することが可能になります。SLAMは大きく3つに分けられます。 ・LiDAR SLAM - LiDAR(レーザースキャナ)から取得したデータによって実現するSLAM技術。 ・Visual SLAM - カメラからの画像によって実現するSLAM技術。

・Depth SLAM - センサーから取得した深度画像(距離情報)によって実現するSLAM技術


例)お掃除ロボットや自動車の自動運転技術、倉庫や工場などの自動搬送ロボットをはじめ新型AIBOにも搭載されています。また小惑星探査機「はやぶさ2」のミッションなど宇宙開発でも活用されています。



 

ARゴーグルの種類


ARゴーグルの中でも特に注目されている3つのAR/MRグラスをご紹介したいと思います。 ARグラスやMRグラスについては各社表記がことなるため、AR/MRという表記にしています。


Microsoft HoloLens2

Microsoft HoloLens 2は、マイクロソフト社が開発したMRデバイスで、2020年7月に一般発売が開始されました。本体にWindows 10を搭載し、パソコンやスマートフォンとの外部接続は不要でヘッドセットの装着のみで完結できることが特徴です。また両手を使った操作に対応しています。大きさは、ほか2製品に比べて大きめで、重量は566gです。価格は422,180円。


活用事例:mixspace  3DCADやBIMデータのAR/MR化に必要な変換・管理・表示が可能で、専用のHoloLensアプリ、iPadアプリを使って変換した3Dモデルデータとモデルの情報をAR/MR表示させることができるソリューション。


Magic Leap One Magic Leap 1は米Magic Leap社が開発したMRデバイスです。日本では2020年6月にドコモから発売されました。メガネ型のヘッドセット(Lightwear)とプロセッサとバッテリーを内蔵したユニット(Lightpack)、スティック型コントローラー の3つで構成されたMRヘッドセットです。重量は316gで、HoloLens 2 と比較すると軽量です。視野角は50°で、主にMR技術を活用する法人やXRコンテンツクリエイター向けとしています。価格は249,000円。



Nreal Light(エンリアルライト)  NrealLightは、中国のNreal社が開発したARグラスです。日本では2020年12月にKDDIにて発売が開始されました。対応スマートフォン(Xperia 5 IIまたはGalaxy Note20 Ultra)に接続し、Androidアプリをダウンロードして利用することができます。見た目はサングラスに近く、重量が106gと軽量で、メガネ型のデバイスとしては広めの視野角(52°)が特徴です。価格は69,799 円(税込)。


こちらは弊社エンジニアによるR&D(研究開発)の取り組みです。Nrealをかけてパソコンのディスプレイを空間上に表示させています。まさに映画でみた未来の姿ですね!



 

VRとはどう違う?


 VRとは、Virtual Realityの略称で、日本語では「仮想現実」と訳されます。現実の世界にデジタルの情報をプラスすることで新たな空間を生み出すARに対し、VRは現実のようなリアリティのあるバーチャル空間を生み出す技術のことを指します。視界が360度覆われるVRゴーグルを装着することで、高い没入感の中、あたかもその場にいるような感覚や体験を得られます。


 VRゴーグルの代表的なものとしては、2020年に発売されて人気の「Oculus Quest2」やHTC「VIVE」、「Playstation VR」をはじめ、数千円から手に入れることのできるゴーグルも発売されるなど、誰でも手軽にVRを体験できるようになってきています。





 

進化するAR

ARやVRそしてMRやXRなど、ゲームやアプリで使われている技術という印象が強いかもしれませんが、教育、医療、建築、スポーツ、広告など生活に深く関わる分野にもますます身近になる技術となってきています。



こちらもデザイニウムのメンバーが、未来の渋谷をARで表現したものです。


映像が空間に浮かび上がって見えることが日常の生活に溶け込んで、新しい刺激や便利さを提供してくれる未来はもうすぐです!これからのARやVRが楽しみです。



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